生活費の上昇と所得の低迷に悩むホーチミン市の人々

投稿: KilalaMar 11, 2022

ホーチミン市の多くの市民は、生活費の上昇と収入の停滞・減少という二重苦に見舞われており、生活していくことが非常に困難になっている。

ⓒ Vietnam News

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ファッション店で働く女性は、昼食手当を含めて月に750万ドン(約3万8000円)を稼いでいるが、外食せずに家に帰って娘と食事をすることが多いという。
毎月の家賃や学費などの必要経費を差し引くと、彼女の手元には毎月の食費として300万ドン(約1万5000円)ほどが残されている。
「以前は5万ドン(約250円)相当で4日分のガソリンを賄えましたが今は3日分です。以前のように高級食材を買うこともできなくなり、予算内に収めようと思ってもやりくりは簡単ではありません」と話す。

市内に勤務する会社員は1週間前に解雇されて以来ショックを受けているという。
彼女の会社は昨年のパンデミックのピーク時には通常通り営業していたが、今年のテト(旧正月)休み後、会社は従業員にシフト分けし自宅で仕事をするように求めた。
指示通りに自宅で仕事をしていると直属の上司から電話があり、会社が開発の方向性を変えたため、労働契約を終了することを告げられた。
解雇された従業員には再就職のために100万ドン(約5000円)が支援されるとのことだった。
コロナの影響が残る中での失業は彼女の生活を非常に困難なものにしている。

不安定な収入、日に日に高くなっていく家賃や食費など生活費は、月給700万VN以下の人々の生活を苦しいものにしている。
このような状況下で多くの人が仕事を辞め、故郷に戻ることを決意している。

1区の法律事務所で働いていた女性は、月給550万ドン(約2万8000円)では生活が成り立たないため2月末に故郷に戻った。彼女はもう少し高い給料で良い仕事に就ける機会を待つという。

そのため多くの企業が労働者の確保に苦労している。

求人を行っている会社のジェネラルディレクターによると、テトから配送ドライバーと工場労働者を探しているが、ほとんどの面接者は未経験で、提示された給料では生活できないと不満を持っているため雇うのは困難になっている。
月給900万〜1100万ドン(約4万6000~5万6000円)で午後8時から翌朝6時まで働く配送ドライバーを見つけるのは大変なことだという。
「もっと払えば確かに入社してくれますが、物価の高騰により中小企業が事業を継続することは非常に難しいです」と述べている。

多くの大企業は新しい労働者を引き付け、定着させるために、月給850万~1100万ドン(約4万3000~5万6000円)に加え、従業員のための社会保障を提供している。

7区のタントゥアン輸出加工区にあるFurukawa Automotive Parts Việt Nam Companyの担当者は、未経験の労働者を500人以上募集しているという。
入社後は職業訓練、宿泊支援、通勤用シャトルバス、13カ月目のボーナス、年内の休暇が提供される予定とした。
同社の会長によると、質の高い報酬政策は新しい労働者や忠実な労働者を引き付けるために重要である。これは、会社が長く付き合いたいと思っていることを従業員に理解してもらうための待遇であると述べている。

〈VietnamNews〉
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