24時間営業のカフェは2012年ごろからホーチミン市に登場し2年ほど前から人気となっている。
サイゴンの若者たちは仕事や勉強、あるいは単に夜を過ごす必要があるとき最初にカフェを選択する。
午後9時、グエン・ヴァン・ナムさん(Nguyen Van Nam/27歳)はカフェに入り、人々を観察できる場所を選び、ノートパソコンを取り出して仕事を始める。
この若者にとって、24時間営業のカフェで一晩中座って仕事をすることはここ2年ほどで習慣になった。
ノートパソコンと書類の他に寒さ対策としてブランケットも持参している。
借りた部屋の静寂と狭い空間で一人で仕事をしていると時間が止まっているようで、仕事がはかどらないうえにアイデアも浮かばないという。
「生産的になりたいときはカフェに行きます。おしゃべりをする人、コーヒーを挽く音、文字を打つ音、車の往来が聞こえてきて、自分の周りの物事も進んでいるのだと安心するんです。それにみんな忙しそうに仕事をしているので夜遅くまで仕事をしていることを忘れてしまうんです。ここに来る人は皆、同じような境遇にいるような気がして疎外感を感じなくなりました」と話す。
彼は普段は午後9時にカフェに入り、翌朝6時ごろに仕事を終えて帰る。
1区のカフェのマネージャーによると主に中心街や大学の周りには4~5店舗あり、それぞれ40~50人の客を収容するスペースを持ち午後9時ごろから賑わい始めるという。
客層は様々だが学生やサラリーマンが多いそうだ。
グエン・トゥイさん(Nguyen Thuy/24歳)は24時間営業のカフェにほとんど毎日来て仕事をしている。
彼女は学生時代からカフェに座ることにが習慣となり、様々な雰囲気を味わいたので場所を変え、夜中ににぎわうカフェを好んで過ごしている。
彼女にとって涼しい場所でリラックスしてコーヒーを飲み、人が多い場所で仕事をすることが「最高の仕事」をするモチベーションになり生活欠かせないものになっている。
大学2年生の学生は週に4~5日カフェに座り、中間・期末テストの時にはグループで勉強している。
「家では一緒に勉強する人がいないので退屈して寝てしまいがちです。活気のあるカフェで友人と一緒に復習すると孤独感がなくなり楽しく勉強もはかどります」と話す。
このような若者の仕事場・勉強場へのニーズが高まるにつれ、24時間営業のカフェは増えている。
2012年3月、米国イリノイ大学の科学者チームがカフェなどでの50〜70デシベルの適度な騒音が生産性や創造性を高めるという研究を学術誌「Journal of Consumer Research」に発表している。
また、ドイツのハンブルク大学の博士はもコーヒーショップのような公共の場で多くの人が活発に働いているのを見ると人の生産性が高まると述べている。
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