ハノイは築100年のヴィラ600棟の売却を中止し、管理・保存する包括的な対策を検討すると発表した。
2025年までに当局とベトナム政府が管理する60棟のヴィラを改修することを目標としている。
これらのヴィラはハノイ住宅管理開発会社の管理下にあり、そのほとんどは一等地であるバーディン、ホアンキエム、ハイバーチュン、ドンダー、タイホーの各地区にある。
ハノイの歴史的かつ文化的、建築的価値を持つヴィラだが、長年放置され深刻な荒廃が進んでいる。
その代表的なヴィラがホアンキエム区ハンバイ通り46番地にある。地元の人民委員会はフランスのパリ国際協力機構と連携して、この古いヴィラの保存プロジェクトを実施し始めた。
ハノイ建築家協会のチャン・フイ・アイン氏(Tran Huy Anh)によると、劣化したフランス建築のヴィラの多くは公共の資産でありながら、どの部署もその管理に責任を持たず倒壊の危険性が高いと指摘している。
修復・保存のための資金づくり
ハノイ建設局の統計によると、首都には現在約1216棟のヴィラがあり、その内訳は公共のものが367棟、個人が117棟、その他に複数の世帯が共同で所有しているものもある。そのほとんどは100年以上前に建てられたものである。
市内にある1954年以前に建てられた公共ヴィラのカタログ化、効率的な活用のプロセスを加速させ、土地資源の浪費を避けるため、市人民委員会は「ハノイにある1954年以前に建てられた公共ヴィラの管理・活用を促進するソリューション(2021-2025)」を立ち上げた。
ヴィラのリストを作成し、住宅や事務所として機能している105棟の国有ヴィラから世帯や企業を移転させ、10年から15年の借地権を競売にかけることを検討している。
これにより、失われれば二度と元には戻らない貴重な建築遺産を守りながら保存のための資金を調達することができるとみている。
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