7/29から31の3日間、ダナンで行われた日越文化交流フェスティバル2016に、今年も日本の九州地方の県、長崎県が参加しました。文部科科学副大臣の冨岡勉氏や長崎市の田上市長をはじめ、多くの関係者が訪れ、両都市間の友好と協力関係を改めて強いものにしました。
長崎県とベトナムの間には、400年以上前に始まる友好関係の歴史があります。その昔、「朱印船」と呼ばれる貿易船に乗り、ベトナムとも交易を行っていた日本人の商人・荒木宗太郎が、ベトナムの王女と結婚。長崎に移り住んだ王女は「アニオーさん」の名で親しまれ、そのまま長崎で生涯をともにしたのです。そのようなゆかりがあり、今なお築かれている友好関係は、年々密なものになってきています。
ブースに立ち寄る田上市長
昨年も、自慢の長崎牛や銘菓・カステラとともに本フェスティバルに参加した長崎県。今年はBanjiroというダナンの日本料理店の協力を得て、長崎牛のステーキ、五島うどん、かまぼこ、地酒などの販売を行いました。長崎から持ち込んだ15kgの和牛は、スライスにしてさっと焼き、しょうゆベースのソースとレモンを添えて佐世保地域の名物「レモンステーキ」に。五島うどんは「あご」という魚のだしをとったスープとともに。5種類のかまぼこは香ばしい炙り焼きに。バラエティ豊かな食材の数々は、会場内でひときわおいしそうな香りを漂わせていました。
佐世保地域の名物「レモンステーキ」
とくに長崎牛については、2014年4月の牛肉輸入の解禁以来、長崎県が力を入れている物産品のひとつ。長崎県農林部の金子氏は、「現在ベトナムで出まわっている“和牛”はオーストラリア産が主流だが、日本産の和牛は口の中で溶けるようにやわらかい。さらに牛一頭一頭をきちんと管理しており、安心安全も兼ね備えている。長崎牛に限らず、“日本ブランド”の牛肉のおいしさ、品質の高さを知ってほしい」と語りました。
一方、観光や留学案内のブースも同時に展開し、観光地としては、2015年に世界遺産に登録された軍艦島をはじめ、異国情緒あふれる街並み、被爆した歴史をもつ平和都市としての顔、豊かな自然などをPR。また、年々増えるベトナム人留学生の受け入れにもいっそう力を入れていきたいとし、留学に興味をもつ学生に向けて、情報発信を行いました。
長崎の「食」めしあがれ!
漁業がさかんな長崎は、かまぼこ店が日本で最も多く、「かんぼこ王国」(かんぼこ=かまぼこのこと)とも呼ばれています。この日ふるまわれたのはじゃこ、いか、あじ、ごぼう、えびの5種類。魚肉が60%以上使用されており、魚の味がしっかりと味わえます。五島うどんにのせて食べるのもとってもおいしい♪
かまぼこ&五島うどん
長崎に行きたくなっちゃうよ!
日本語スピーチコンテストを開催
今回、長崎県とダナン外務局との共催で、日本語を学習する学生たちに向けてスピーチコンテストが開催されました。30/7に最終選考まで残った11名が、ダナン外国語大学日本語学部長のNgôQuangVinh氏、長崎県文化観光国際部長の松川氏ら審査員の前で「第二故郷、日本」というテーマでスピーチを実演。優勝は、いきいきと日本語を学ぶようすや将来の夢を語った、ダナン外語大学日本語学科のNguyễn Thị Thu Hàさんでした。第二位のTrương Bảo Nguyênさんとともに、賞品として長崎旅行が贈られました。審査員のNgôQuangVinh氏は「このスピーチコンテストは、日本語学習に励む学生たちにとって素晴らしい機会であるとともに、ベトナムと日本の友好関係をいっそう深めることができた。これからも継続的に開催できることを祈っている」とコメントしました。