プラスチックリサイクルで年間4147億円の損失

ベトナムはプラスチック廃棄物をリサイクルしないことで毎年約30億ドル（約4147億円）を「無駄にしている」と、固体廃棄物管理に関する会議で国際連合開発計画（UNDP）は述べた。

国際連合開発計画のベトナム常駐代表は同国は1日に約1万9000トンのプラスチック廃棄物を排出している。
いくつかの海域では、漁業活動によって網にかかったものの3分の１はプラスチック廃棄物であると話す。

そこでベトナムが固形廃棄物を潜在的な資源として活用できるように地球環境機関（Global Environment Facility）とノルウェー政府は200万ドル（約2億7650万円）を提供し、海洋プラスチックごみに関する国家行動計画の実施を支援するプロジェクトを立ち上げる予定である。

このプロジェクトは長期的な持続可能な成長の機会を提供し、新たな雇用を創出しながら包括的な経済を促進することが期待されている。
さらにスーパーマーケットで毎年220トンのプラスチック廃棄物を回収し、大規模な地域に回収ポイントを設け、1日に20〜100トンのリサイクルプラスチック廃棄物を回収することを目指している。
今後5年間にわたり実施されるこのプロジェクトは、まずベトナム中部のビンディン省で約120万ドル（約1億6600万円）かけて試行される予定で、1日に2〜4トンのプラスチック廃棄物を処理できる回収施設の創設を支援する。

また、漁業部門における廃棄物管理モデルも試験的に実施される。
漁師が出航のたびに廃棄物を岸に持ち帰ることを奨励し、年間約1000トンの流入するのを防ぐことを目標とする。

このプラスチックリサイクル・プロジェクトが環境を保護するだけでなく、地域の観光振興にもつながることも期待される。