ベトナムのマグロは、世界100カ国、特にアメリカ、日本、EUに輸出され、非常に高い商業的価値をもたらしている。
しかし、ベトナムのマグロ漁業は漁場や価格など多くの困難に直面している。
安い価格、減少する漁獲量
2021年末から2022年初めにかけて、中部沿岸地方のビンディン省やフーイエン省の主要漁港は活気に溢れ、多くのマグロ漁船が帰港していた。しかし、漁師によるとマグロの漁獲漁は減少傾向にある。
ビンディン省タムクアンバック地区(Tam Quan Bac)では、3年前、マグロ漁船は15~20日の航海で簡単に2.5~4トン獲れ、平均2億~3億ドン(約100~150万円)の利益を得ていた。
近年は1航海あたり300~400キロの漁獲量しかない。
さらに乱獲、漁船の大規模な開発により漁場は荒らされ縮小している。
また、この10年間、マグロの値段は緩やかにしか上がらず、ガソリン、原料、経費は絶えず高騰している。
その結果、1000隻あったマグロ漁船団は減少し転職する人も多い。
漁獲から加工、輸出までのシステムで品質向上
ベトナムにはビンディン省、フーイエン省、カインホア省を中心に3600隻以上のマグロ漁船があり、約3万5000人が働いている。年間約2万トンから3万5000トンの漁獲高がある。
最近、ビンディン省農業農村開発局は、カインホア省に本社を置く日本企業と協力し、「ビンディンのマグロの生産と消費の連鎖」プロジェクトを継続的に立ち上げている。
企業は漁師のために、種類によって1キロあたり2000~1万5000ドン(約10~75円)と市場よりも高い価格でマグロを購入することを確約している。
フーイエン省党委員会書記によると、同省の漁師の漁法や保存方法は昔ながらのままなので、製品の品質は要求水準に達しておらず、市場での競争が難しく、そのため世界と比較してマグロの価格はかなり低くなっている。
この弱点を克服するために同省では日本企業との提携の機会を探ってきた。
その甲斐があり同省は喜代村グループと水産物の開発協力、経験の共有と交換、漁獲・保存・販売技術の移転、日本へのマグロ輸出の協力について最初の合意に達した。
協力を通じて将来的に同省でマグロの競りが行われることを期待している。
ベトナム水産物輸出生産者協会によると、2021年後半、ベトナムのマグロ輸出は米国、スペイン、日本、EU市場でかなり成長した。
2021年のマグロの総輸出額は7億5900万ドル(約870億円)を超え、2020年と比較して17%増加した。
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