助けを求めるサイゴン動植物園

サイゴン動植物園は、新型コロナウイルス流行の中で事業を維持するための財政支援300億VND(約１億5,000万円)をホーチミン市建設局に要請した。 

動植物園のディレクターであるファム・ヴァン・タン(Pham Van Tan)氏によると、同園は5月に閉鎖され収入を失い、維持することが困難な状態となった。

昨年の8月からは270人のスタッフに月給を30％カットすることに同意してもらい、一般の人々にも世話を手伝ってもらうなどの努力も重ねているが厳しい状況が続いている。

毎月、動植物の世話や餌に60億VND(約3,000万円)を必要とする。餌は毎日5トン近くの肉、野菜、果物、葉っぱを必要とし、これらの食材はパートナーの自社農場から清潔で新鮮なものが供給され、専門家が加工する前には品質や病気のチェックを受けなければならない。

昨年、8月にはSNSで寄付を呼びかけるキャンペーンを行った際、市や近隣の省、個人、組織から20トン以上の肉、果物、野菜が寄付された。 また、25億VND(約1,200万円)以上の現金も含まれていた。

サイゴン動植物園は1895年に設立され、世界で最も古い動物園のひとつとして知られている。国内最大の規模で、125種1,300頭以上の動物が飼育されており珍しいものも多い。 植物園には2,500本以上の樹木があり、900種以上の植物が保存されている。
園内には南ベトナムの伝統文化をテーマにした25,000点以上の工芸品を集めたベトナム歴史博物館もある。