日本の農林水産省は、10月7日、ビントゥアン省で栽培されたドラゴンフルーツを「ビントゥアンドラゴンフルーツ」の名称で地理的表示(GI/ Geographical Indication)に登録した。
地理的表示(GI)制度は、地域で長年育まれた特別な生産方法によって、高い品質や評価を獲得している農林水産物・食品の名称を、品質の基準とともに国に登録し、知的財産として保護するものだ。
ベトナムでは、バクザン省の「ルックガンライチ」に続く2番目の登録となる。
ビントゥアン省は、降水量が少なくまた、水の排出が速い砂地土壌という、ドラゴンフルーツの原産地である南米と類似した特徴を生かしている。
それとともに、ビントゥアンドラゴンフルーツの生産地域では、夜間の電照栽培による開花刺激技術を、ベトナムで最初に導入することにより、一年を通した栽培を可能としている。これらのことなどが評価され、今回、GIとして登録された。
この登録によって日本市場への進出が加速し、このドラゴンフルーツが広く知られることが期待される。
今後の課題としては、日本市場の要求に応えるための品質維持向上に努力し、農家や企業向けにベトナム農業認証(Viet GAP/Vietnamese Good Agricultural Practices)や世界基準の農業認証(Global GAP)の基準に沿ったドラゴンフルーツの栽培、加工、包装に関する会議やトレーニングコースを開催する必要がある。
さらに、ビントゥアン省は専門機関と協力して、生産を向上させるための技術的進歩の研究、適用、継承に投資し、VietGAP基準を満たすドラゴンフルーツの農業地域を開発する必要があるとベトナム国家知的財産局のディン・フー・フィー局長(Dinh Huu Phi)は話す。
ビントゥアン省は、ベトナムでも有数のドラゴンフルーツの生産地で、同省では年間約70万トンのドラゴンフルーツが収穫されており、2016年から2020年の間にドラゴンフルーツを栽培する農地が24%拡大している。
現在、ビントゥアン省のドラゴンフルーツの総収穫量の85%が輸出用となっている。
今回の登録は他の市場、特にヨーロッパ、韓国、ニュージーランドなどの厳しい市場へのドラゴンフルーツ輸出を促進する新たな機会となるだろう。
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