現在、犬や猫の放し飼いが交通の妨げや公衆衛生の問題になり、被害を受けている人の怒りが噴出している。
ドゥック・チュンさん(Duc Chung)は昨年末のある深夜、バイクで通りを走っていたところ、ある家から突然犬が飛び出してきたため誤って轢いてしまいその拍子に転倒した。
すると犬の飼い主は彼を捕まえて治療費500万ドン(約2万8000円)を要求してきた。
犬が突然道路に飛び出してきて避けられなかったので自分のせいではないと説明したが、彼らは聞く耳を持たず殴ると脅してきたという。
理不尽な人たちだと理解した彼は減額を懇願し200万ドンを支払った。
犬が怪我をしたから賠償金を払ったが、自分が怪我をしたら誰が責任を取るのだろうと腹立たしい思いをしたという。
カウザイ区のマイ・ランさん(Mai Lan)も、飼い主の分からない犬のせいで問題に直面し不満を抱いているひとりだ。
私の住む路地は犬たちの公衆トイレになっています。毎朝、家の前に溜まった犬の糞の山を掃除し、悪臭を消すために石鹸水で洗わなければならない。
しかし、飼い主を特定することもできず泣き寝入りをしている。
以前、路地の住民でお金を出し合って監視カメラを設置しよう提案したが、「監視カメラは空き巣を防ぐためのもので、犬を監視するためのものではない」と反対され結局、犯人が見つかるまで各家庭で掃除をすることになった。
さらに放し飼いの犬に襲われバイクで転倒し骨折したり、子供が襲われたりという事件も起きている。
このような状況でも飼い主たちは事故の責任が自分にあることに気づいていないが、犬の放し飼いは最高80万ドン(約4500円)の罰金を科せられる可能性がある。
動物衛生局によると、ベトナムでは毎年40万〜50万人が犬に咬まれ治療が必要とされているという。
ホーチミン市パスツール研究所によると、人間の狂犬病の原因はワクチン接種していないペットの犬が第1位(96%以上を占める)であり、残りの36%は猫であるという。
また、15歳以下の子どもが感染するケースが大半を占めている。
2018年の最初の6カ月間にハノイでは犬に咬まれ治療を受けた人が6,900人以上いた。
このような被害に遭った人たちはハノイ当局が発表した狂犬病予防のために野良犬・野良猫を捕獲する579部隊の設置やペットの所有申告を義務付けることを心から支持している。
ハノイは2030年までにペットを飼っている家庭の90%以上を管理し、狂犬病予防接種率を90%以上にすることと狂犬病による死傷者をゼロにすることを目標としている。
現在、ハノイには約42万1000〜49万3000匹の犬や猫がいる。多くの飼い主はまだペットに首輪をつけず放し飼い状態である。
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