ハノイを訪れる多くの外国人観光客にとって、1メートル先でゆっくりと走る古い列車を眺めながら美味しいコーヒーを楽しむことは恐怖でありながらも楽しい経験である。
それを楽しめるカフェ「Café Ga Dong Duong(Indochina Station Café)」はハノイ鉄道通りにあり地元の人でもなかなか見つけられないが、外国人観光客が必ず訪れるべき場所となっている。
このカフェは4回の改装を経て、より多くのお客さんが訪れるようになった。オーナーのアイデアで店内の椅子、照明、食器、スローガンに至るまで、すべて何十年も前の列車から集められた。
そのため、外の線路と完全にマッチした空間になっている。
オーナーの家族が鉄道関係者であったこともあって店の特徴となっている。
さらにオーナーが語る鉄道業界の話や昔のハノイへの郷愁がお客を惹きつけている。
外国人だけでなく、地元の若者やベトナム人観光客にも愛されている。
建設ラッシュの都会の中で、昔のハノイを再現した小さなカフェは多くの人を魅了している。
また、コーヒーと卵の風味が絶妙にマッチしたエッグコーヒーなどドリンクも充実している。一般的な飲み物であるアイスホワイトコーヒーも外国人の好みに合わせ好まれている。
ハノイを旅行中のオーストラリア人は次のように話す。
夜9時に列車が1本通過するのですが、その時刻の5分前になるとカフェのオーナーがすべてのテーブルをたたみ、みんなに壁際に立って列車が通過するのを待つようにと言うのです。
長い列車が私たちの顔から30センチくらいのところで通過していくのです。何ともスリリングで楽しい気分です。ハノイを訪れる友人にも体験するよう勧めようと思います。
安全を最優先
しかし、線路上の生活は危険であり、特に写真撮影のために押し寄せる観光客が多くなっているのも事実である。
そのため、ハノイ鉄道通りは2019年に永久閉鎖され、現在は一部のカフェだけが営業している。
前述の「Café Ga Dong Duong」もその一つで、新型コロナの流行で2年間休業していたが4月にカフェを再開した。
これらの鉄道カフェは実際に安全規制に違反しているため、外国人旅行者がこの場所を訪れる際には注意が必要である。
印象的なカフェ空間
ベトナムの南北鉄道はフランス植民地時代の1902年に開通した。
いつの頃からか鉄道関係者が沿線に家を建て始め、ロンビエン駅からレ・ドゥアン通りの端まで、次第に小さな町並みが形成されていった。
30年以上もの間、何世代にもわたってこの場所に住み続け、線路を走る鉄輪の音を聞きながら子どもたちが生まれ育ってきた。
線路は子供たちの遊び場であり、近隣住民の野外炊事場にもなっている。
行政の地図には載っていないがハノイ鉄道通りのカフェは観光マニュアルに必ず載っており、外国人観光客は殺到する。
コーヒーを飲みながら線路の上で写真を撮る光景がよく見られる。
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