高分子溶液であるデキストラン(Dextran)はデング熱の重症例にのみ使用される。
この薬はタイで1社大塚製薬のみが製造しており、ベトナムではここ2年ほど不足している。
ホーチミン市熱帯病病院は550床で感染症全般の治療を任されているが、薬が地方の病院までいきわたらずデング熱患者はこの病院に移送されている。
現在、739人が治療を受けており、その中には重症のものも多く含まれている。
今は対応できているが感染状況が見通せないので今後どうなるのかは分からないと院長は話している。
ホーチミン市立小児病院も同様の状況で、今年これまでに4,500人の子どものデング熱患者が治療に訪れ、2,000人近くの入院患者を診察してきた。
最近では、クチ総合病院のデング熱患者3人がチョーライ病院に移送されたが死亡したケースもあった。
ホーチミン市保健局は各病院で治療できるよう専門的な訓練と末端の病院からの相談が必要であるとしている。
ベトナム医薬品局の担当者によると、デキストランを購入しようとしているが製造元のタイの大塚製薬に在庫がないため納品まで6〜9カ月待たされるという。
しかし、幸いなことに大塚ベトナム(Otsuka Pharmaceutical Vietnam Joint Stock Company)が2022年7月にデキストランの流通登録を行うための書類を準備しており、ドンナイの工場で生産するという。
そうなれば、ベトナムはタイに依存することなくデキストランの供給をコントロールできるようになると期待されている。
〈VietnamNet〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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