11月下旬に日本を公式訪問したファム・ミン・チン首相(Pham Minh Chinh)は、三井物産と会談し、ベトナムでフグの養殖産業を発展させる方法について話し合った。
ベトナムのフグ事情
ベトナム農業農村開発省傘下の海洋水産研究所によると、ベトナムにはグが49種類も生息し食用になるのは22種類だという。
その中には、日本で食用として認可されているものが5種ある。
かつて7種は韓国への輸出要件を満たしていたが、安全管理や分類の問題から2013年に出荷が停止された。
2020年、ダナンは再びフグ漁の認可を申請したが、食品の安全管理や適切な買い手の確保など、いくつかの理由をめぐって計画は始まっていない。
ベトナム人で初めてふぐ調理師を取得したヴー・トゥイ・リン博士(Vu Thuy Linh)によると、フグは年間の巻き網漁の漁獲量の約10%を占めているという。
これは、毎日約1トン、年間3万7千トンのフグを処分していることになる。ベトナムではフグ漁が禁止されているため、漁師は海に還すか、肥料にして非常に安い値段で売るしかない。
新市場を開拓
三井物産は、ベトナムでフグ市場を創出するため、まず安全な食品をベトナムに持ち込み、徐々にお客様に浸透させていくことを目指す。
そして、市場が軌道に乗った段階で、ベトナムでのフグ養殖を展開する計画だという。
また、フグを使った料理を安全に調理できるスタッフの育成も日本で同様の基準のもと、教育システムを構築する。
チン首相は、ヴー・ホン・ナム駐日ベトナム大使とタ・ドゥック・ミン貿易参事官に、近い将来、ベトナムにおけるフグ養殖産業の発展に向け、三井物産と関係各方面を結びつけるプロジェクトを実施するよう指示した。
三井物産は既に、Vifotec SJC、国立栄養研究所、ベトナム北部ハイフォンの海洋水産研究所など、いくつかのベトナム企業と連携している。
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