ホーチミン市最大の衣料品市場の90%以上の業者が家賃の倍増計画に抗議し営業を停止している。
5区にあるダイ・クアン・ミン市場の業者150人のうち138人が、市場運営会社Satrasecoが今年と来年に家賃を値上げする方針を示したことに抗議し、5区14区当局の介入を求めている。
同社は3月末に今年末から来年初めにかけて1店舗あたりの家賃を50%~130%値上げすることを業者に対して伝えた。
また、業者には3カ月分の保証金を要求し、これらの条件を満たさない店は取り上げるという。
32年間この市場で商売をしている業者は、新型コロナ流行の2年間は閉店しても家賃を払っていて今はまだ回復していないのに値上げを要求していると訴える。
3平方メートルの広さの借りている業者は、以前は1カ月300万ドン(約1万7000円)だったが、6月1日からは600万ドン(約3万4000円)になり、来年には今年の家賃の2.6倍にあたる800万ドン(約4万6000円)を支払わなければならない。この家賃は税金を含めれば収入よりも高くなるという。
30年以上市場で販売をしている業者は、自分や他の多くの販売者が数十年前にこの施設の改修のために金品を寄付したのだから運営者は家賃を上げる前に借り手の合意を得るべきだったと話している。
しかし、施設のために寄付したにも関わらず実際には販売者150人に対してトイレが1つしかなく、壁からは雨漏りがするなどインフラは改善されていない。
このような今までの事例があることから、借り手の業者らはSatrasecoに保証金を支払うことを「資金の流用」だとして廃止するよう求め、また賃料を上げる際には業者の同意を得ること、契約期間を現在の6カ月から2年に延長することも求めている。
SatrasecoのCEOは市場の立地と将来性を考慮して賃料の値上げを決定しました。
家賃の高騰を避けるため今年の後半の6カ月と来年の最初の6カ月の2回、家賃を上げることにした。家賃の値上げは市場のインフラ整備に充てるため借り手である業者の利益となると話す。
また、家賃値上げ発表後、同社は各業者を非公開の会議に招待したが、一部の業者は姿を見せなかったり、会うことに消極的な姿勢を示したりしたため、全業者が出席する公開会議を求めたという。
さらに3カ月の保証金要求は法律で支持されており、2017年から契約の一部となっているが、これまで保証金を支払ったのは17業者のみだった。
5月30日、同社は業者に対して家賃値上げの理由を説明する手紙を再度送り、従わない業者からは契約を清算し売り場スペースを引き取ることとした。
同区当局によると、3月以来2、3回両者を会議の場を設けたが、これは企業と各業者との民事契約であるため話し合いに介入することはできないとのことである。
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