ヴィンテージ看板の仕掛け人

ホーチミン市の街を歩けば必ずと言っていいほど、個性的なヴィンテージ看板を掲げたカフェやレストランに出くわす。
しかし、これらの看板の多くが一人のアーティストによる手描きであることはあまり知られていない。

これらの看板を手掛けるグエン・ホアイ・バオさん（Nguyen Hoai Bao）は12歳のとき、メコンデルタのドンタップ省で父親と一緒に働きながらその技術を身につけた。
数年間、父親のもとで働き、2003年にグラフィックデザインを学ぶためにホーチミン市に移住した。
その後、10区のカックマンタンタム通り463/13Gに「Mot Minh Lam Het」（All By Myself）というビンテージ看板屋を開き、市内のカフェや飲食店のカスタム看板を制作することになった。

オープン当初は誰も存在を知らないのでお客さんを見つけるのが大変だったが、5年目を迎える現在までに100枚以上の看板を仕上げてきた。

小さな看板を仕上げるのに通常4〜5日かかり、大きさや条件によって80万ドン（約4700円）から数百万ドンの値段となる。（1万ドン/約59円）