マーケティングリサーチ会社のDecision LabとMMA Vietnamの調査でベトナムの若年層におけるソーシャルメディアのパワーがデジタル経済を牽引していることが再認識された。
ソーシャルメディアの利用は年々進化している。
Facebook、Instagram、TikTok、そしてZaloが定期的に追加するさまざまな機能により、ソーシャルメディアプラットフォームは、友人や家族とつながるためのチャットや通話チャンネルから今やファッションから食品、家電まで、基本的にすべてのショッピングメディアとなった。
実際、ソーシャルメディアはShopee、Lazada、Tikiに次いで、ベトナムで4番目に人気のあるeコマースチャンネルと考えられている。
ソーシャルコマースの主要なソーシャルメディアプラットフォームは、Facebook(94%)、Zalo(49%)、Instagram(31%)、TikTok(23%)である。
消費者の46%が2~5年前頃にソーシャルコマースをし始めた。
そして2021年第4四半期だけで、消費者の27%がオンライン購入のためにソーシャルコマースを活用した。
調査対象者の72%がソーシャルコマースを採用した理由は「便利だから」と回答している。価格(54%)と素晴らしい経験(49%)も大きな理由となっている。
80%以上の消費者が、Facebookが最も使いやすいソーシャルコマース・プラットフォームであると回答している。
21歳の消費者は、「回答を得るまでに長く待たなければならないECショップとは異なり、Facebookにはチャットができ、よくある質問に答えてくれる点が気に入っています」と述べている。
また、Facebookを利用して商品を購入した人の多くは、同プラットフォームのパーソナライズされた希少価値の高い取引を評価している。
世代間の違い
ベトナムではZ世代とミレニアル世代がソーシャルメディア・トラフィックを支配していることを考えるとファッションとコスメはすべてのソーシャルコマースで最も人気のある商品カテゴリーとなっている。
X世代には電子機器や家電製品が人気である。
製品へのアクセス
ソーシャルコマースへつながるきっかけは、コミュニティ(67%)、カジュアルユース(64%)、広告(55%)が上位を占めている。
Z世代は他の年齢層と比較して有名人/KOL(Key Opinion Leader)の採用がより効果的である。
X世代はライブストリームを見て初めてソーシャルコマースに出会ったという人が多い。
信頼が大きな懸念材料
販売者のソーシャルメディアアカウントに投稿された写真と届けられた商品が一致しないケースもある。
また、納期遅れ、注文間違い、ショップオーナーとの煩わしいやり取りなども問題も多い。
そのため、消費者の多くは注文を確定する前にショップのファンページ上のレビューを頼りにしている。
68%が以前の顧客からのレビューを読み、58%が友人や家族から情報を求め、50%がオーナーとチャットしている。
女性は男性に比べて1.14倍もショップのレビューを読んだり友人や家族の話を聞いたりして、そのショップについて詳しく知る傾向があるようだ。
ファンページの重要性
ショップのファンページが最も目立つ取引場所となっており、69%の消費者がファンページを通じて直接購入をしている。
取引の55%は個人アカウントやコミュニティなどを通じて行われ、ライブストリームから直接購入する消費者は36%に過ぎない。
オフラインでの存在感は信頼性を高める
多くの人が既に馴染みのある店や実店舗を持つ店を信頼している。
また、親族や知人が経営するショップは消費者にとって「より信頼できる」存在となっている。
各チャンネルの特性
Facebookは最も使いやすいものとしてトップとなり、Instagramはユーザーにもたらすエンターテイメント性が評価された。
Zaloは多くの消費者に便利だと思われており、TikTokで購入した商品は他のアプリよりも早く届けられると言われている。
Facebook、Instagram、Zaloでは、商品の返品サポート、価格比較、詐欺被害報告機能などもよく要望される機能である。
しかしTikTokのユーザーは、より直接的な購入方法とアプリ内のカスタマーサポートを望んでいる。
そのため、どのソーシャルプラットフォームでも購入する際の消費者の信頼感を高めるために、フィードバック検証機能を実装することでユーザーの要望に応えられると考えられる。
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