ショートムービー中毒者が増加

投稿: KilalaJun 30, 2022

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タン・ビンさん(Thanh Binh)は寝る前にちょっとだけソーシャルメディアを見るつもりが、ついついTikTokなどのショートムービーを何時間も見てしまう。
彼はホーチミン市の広報会社で働いており、仕事の性質上、ソーシャルメディアに時間を費やし、最新のオンライントレンドを学ぶ必要がある。
しかしある日、たまたま「For You」(iphoneの機能)を見ていると次々と面白い動画が流れてくるので結局一晩中見てしまった。
見ていて飽きないし中毒性があると認めざるを得ませんと彼はいう。

ショートムービーアプリで成功したTikTokは世界最大のアプリの1つとなり、ベトナムでも膨大な数のユーザーを獲得した。
このようなショートムービーはMetaのInstagramやFacebookでは「Reels」、YouTubeでは「Shorts」と呼ばれている。

ハノイの学生、タイン・トゥイさん(Thanh Thuy)も1つの動画を見てやめるのは難しいと話す。
彼女や友達は動画を見るだけでなく、自分でもこのような動画を作りたいと考えているため、彼女は暇さえあれば自分の映像の背景にふさわしい音楽を探している。
TikTokで流行しているものやそれに関連する動画を何百本も見てしまったこともあるという。
また、彼女はコンテンツに注意を払うことなく、無心に 「For You」を見ている自分にふと気づくこともあるそうだ。

35歳のトゥアン・アインさん(Tuan Anh)は、ショートムービーを子供っぽいと一旦は否定したもののいつの間にか夢中になっていた。
1つだけ見るつもりが、結局1時間かけてたくさんのショートムービーを見てしまった。ほとんどの動画は早送りができないので、クリップの最後まで見ようと時間を無駄にしてしまうと話す。

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ソーシャルメディアプラットフォームの仕掛け

ソーシャルメディアプラットフォームのインターフェースもユーザーを動画に誘導するように仕向けている。

Facebookでは3回程度の投稿の後、短い動画がスマホの画面に大きく表示されユーザーの視聴を誘う。
Instagramは「Reels」を開始した後、リールボタンを真ん中に配置し、ユーザーが閲覧しているときに優先的に表示されるようにインターフェースを変更した。

Metaは今年の第1四半期決算報告で、「Reels」がユーザーのInstagram利用時間の20%以上を占めるようになった。また、「Reels」のような動画はユーザーがFacebookに費やす時間の50%を占めているとされる。
YouTubeの「Shorts」は昨年の4倍となる1日300億回の視聴を生み出している。
TikTokは、同プラットフォームの1日の再生回数を公表していないが、昨年10月に月間アクティブユーザー数が10億人に達したと発表している。

なぜ短い動画は中毒性があるのか

アメリカのオンライン新聞「Tech Crunch」によると、TikTokが中毒性を持つ理由のひとつは、このレコメンデーションアルゴリズムにあるという。

Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、「Reels」を含むFacebook上のコンテンツは強力なAIシステムによって選ばれユーザーの視聴時間を増やしていることを明らかにしている。

しかし、このような傾向はユーザーの関心を特定のコンテンツだけに狭めているとニュース発信社Bridge Chronicleは指摘する。

〈VnExpress〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。

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