ミン・グウェットさん(Minh Nguyet/24歳)は数年間働いた日本からハノイに戻った後、2年間も適切な仕事を見つけることができず苦労している。
「資格のない私はブルーカラーの仕事にしか応募できませんが、ほとんどの工場で断られました」と話す。
ベトナムの工場は彼女が日本で働いていたときの5分の1で月給600万ドン(約3万5000円)で、しかも早く出勤するように求めた。
日本では月3000万ドン(約17万3000円)を受け取り、その3分の2を家族に送金し、残りの3分の1で悠々自適の生活を送ることができた。
過去5年間で高収入を得て母国の家族を助けるために海外に出稼ぎに行った労働者は54万8700人近い。しかし、その多くが帰国後に大きな失望を味わっている。
まともな報酬で仕事を再開できるという期待は打ち砕かれている。
労働省のデータによると、ベトナムの2大労働市場である日本と韓国では、ベトナム人労働者の月収はそれぞれ1200〜1400ドル(約16万2000~18万9000円)、1400〜1800ドル(約18万9000~24万8000円)である。
中部タインホア省出身の37歳のハイさんも海外から帰国後3年間、適当な仕事を見つけるのに苦労している一人だ。
帰国後は仕事が見つからず、企業が提示する最高額は月700万ドン(約4万円)でしかも遠方で働かなければならないという条件だった。
「だから、10人中9人はベトナムに帰りたがらないんです。海外の方が仕事が安定していて給料もずっと高いんです」と話す。
1年前に台湾から16年ぶりにベトナムに戻ったナムディン省出身の40歳の労働者ティエンさんによると高収入のため不法滞在でも海外を選ぶ人が多いという。
ハノイ雇用サービスセンターによると、海外から戻ってきた労働者の多くは現地企業が提示する給与が他の国の3分の1か4分の1しかないことに満足していないという。
そのため適当な仕事を見つけるのに苦労しているが、海外と同じ給料を要求することはできないことを就職説明会では話している。
また、帰国労働者の需要はあるがその多くは企業が求める語学力や管理能力を持っていないという。
北部のバクニン省にある電子機器メーカーIntops Vietnamの人事部長は、ほとんどの労働者は海外で労働集約型産業に従事し高スキルの仕事の訓練を受けておらず、彼らの語学力は基礎レベルにとどまっていると指摘する。
そのため、企業は彼らにベトナムで基本的な仕事しか提供できないのだという。
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