2年前から新型コロナの大流行に見舞われ、日本、韓国、ドイツなど一部の国ではベトナムを含む他国から労働者を確保できないため労働力不足がより深刻になっている。
各国がほぼ正常な渡航・入国政策を回復したことで、ベトナムの短大や専門学校には早速、人材の海外派遣の話が持ち込まれた。
人手不足ではあるが
Saigontourist Hospitality Collegeは、今年初めにフランスの大手グループと調理、製パン、受付、ケータリング分野の労働者供給に関する独占契約を締結した。
同校の学生は卒業後、フランスで働くことができ、初任給は諸経費を除き月額1670ユーロ(約24万円)で2年間勤務後に給与は上がる。フランスでは宿泊費、食費、移動費などの生活費は雇用主が負担する。
特に新卒者にとってこの待遇は非常に魅力的だが、このような就労機会に関心を持つ卒業生の数はまだ少ないと学長は話す。
提携先は2022年夏に約200人の候補者をフランスに派遣する目標を掲げていたが、5月時点で応募は50件にとどまり、そのうち20件が承認されたとという。
Bach Khoa Sai Gon Collegeは同校の自動車技術学部の最終学年の学生グループが日本での有給プログラムに再開させた。このプログラムは新型コロナの大流行により2年間中断されていた。
学生たちは10〜12カ月間、企業や工場で実習し、給与を受け取り、生活費と航空運賃も支給される。
学長によると、日本の企業だけでなく韓国や台湾の企業もパンデミック後にベトナムの職業訓練校の卒業生に大きな関心を寄せています。しかし、海外に派遣される学生の数は少なく10月に日本へ行くのは30人程度だと話す。
高いレベルを要求
ドンナイ省にあるLilama 2 International Technology Collegeは、国際協力機関を通じて、同校といくつかのドイツ企業が技術専攻の学生をドイツに派遣するプロジェクトを複数立ち上げた。
初任給は月3,000ユーロ(約43万円)程度と競争力があったが、学生は受け入れ企業の高い要求に応えることができなかった。このドイツで働くプログラムでは毎回15〜20人の学生の応募がある。
学長によるとキャリアのスキルや知識における要件は厳しくないものの、多くの学生がドイツ語を障害に感じていると説明した。
欧州言語共通参照枠のドイツ語B1レベルに達することが要求されるのだ。
Hanoi Mechanical and Electrical Collegeの学長によると、多くの学生は海外に出るよりも、自宅の近くやベトナムの大都市で働くことを希望しているという。
家族の近くに住むという伝統が多くの学生に海外で働くことを躊躇させている。
外国で働く場合の月給が3000万ドン(約17万3000円)程度であれば、地方の大都市で月給1500万ドン(約8万6000円)で働くことと比較して若者は魅力を感じないのである。
また、労働力不足が深刻化しているにもかかわらず、多くの提携先企業が応募者に厳しい条件を提示している。
スキルや知識、語学はもちろんのこと、企業は候補者に良い態度や自国の文化に関する知識を求めている。
求められるプロとしての振る舞い
ドイツ国際協力庁の訓練専門家は、ベトナムの専門学校の学生は勤勉で勉強熱心であり、苦難を恐れないと語っている。
しかし、彼らの大半は、国際的な環境で働くためのプロフェッショナルな社会人としての振る舞いやスキルを持ち合わせていない。
几帳面さ、注意深さ、コミュニケーション能力や行動力などは、一部のベトナム人学生には見受けられないと分析する。
学生たちの選択
若者は大学や専門学校を卒業した後、学生はそれぞれの発展計画を持っているため、できるだけ早く自分の最善の道を決めるべきだとHanoi Mechanical and Electrical Collegeの学長はアドバイスしている。
もし、海外で働くことを選択した場合、何を学ぶべきか、どのように自分を向上させるか、特に海外で働いた後、次に何をするのかを知っておく必要があり、他国での待遇は決定的な要因ではないと指摘する。
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