2021年第1四半期のベトナムのGDPは4.5%成長しており、世界的な新型コロナウィルス(COVID-19)流行の中でも積極的な経済活動となっている。また、Trading Economics社によると、ベトナムの小売売上高は2021年に11%成長すると予測されており、他の東南アジア諸国を大きくリードしている。
この経済成長を背景に、タイの大手小売業Central Group Vietnam社CEOフィリップ・ブロイアニゴ氏は今後5年間で約350億THB(1,170億円)を投資し、ベトナムの55の省と都市で事業を拡大すると述べた。現在、同社はベトナムに37のトレードセンターと230の店舗を所有している。
高島屋もベトナムでのネットワークを拡大する予定だ。具体的には、2022年から2025年にハノイの大規模な商業プロジェクト2件に加え、都市開発プロジェクト「スターレイク」で商業・オフィススペースを手掛ける予定だ。
また、ユニクロは、この7カ月の間にハノイ市とホーチミン市でさらに5つの店舗をオープンし、現在8店舗となった。去年、ホーチミン市に進出した無印良品も最近ハノイ市に2店舗目をオープンした。
フランスのスポーツ用品会社Decathlonは、2019年に進出し、ハノイ市とホーチミン市に各2店舗を構える。また、バレンシアガやティファニーなどの国際的な高級ブランドもベトナム市場への進出を計画している。
今後、GDPの成長に伴い、ベトナムの都市化は急速に進むと予想される。世界銀行によると、ベトナムの中間層は現在、全人口の13%を占めており、2026年には26%に達するという。この成長は小売業界に大きな可能性があるといえる。
さらに急成長をしている電子取引市場も経済活動に大きな影響をもたらすと考えられる。国家電子商取引開発によると、2025年には人口の55%がオンラインショッピングを利用し、商品やサービスのオンライン購入の平均額は600USD(約6万5,000円)/人/年となり、一般消費者の電子商取引の売上は25%増加して350億USD(約3兆8,000億円)に達し、全国の小売売上総額の10%を占めるようになると予測される。
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