キリンホールディングスは17日、独自素材の「プラズマ乳酸菌」の菌体を2022年から東南アジアで販売すると発表した。2027年に10億円の売上高を目指す。
プラズマ乳酸菌を継続して摂取することで、デング熱の主な症状である「発熱」や「筋肉痛」などの症状抑制効果が確認できたことからニーズも高まると判断した。
世界のデング熱の患者数のうち75%が東南アジアに集中し、深刻なベトナム、タイ、マレーシア、シンガポールの4カ国を中心に現地の飲料や食品メーカーに原料として菌体を販売する。
菌体の販売先とする現地企業では、プラズマ乳酸菌関連商品の販売額が数百億円規模になると見込んでいる。
菌体の販売と合わせ、10月にマレーシアのマラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)と共同で、同センター内に「免疫制御研究室」を開設する。
キリンホールディングスの磯崎功典社長は「現地企業との提携を加速させ、熱帯感染症という社会課題の解決を目指したい」と述べた。
医薬品事業を手掛けるキリンホールディングスは、ヘルスサイエンスを事業の柱の一つと位置付けており、「免疫機能」は重点領域の一つとなっている。
2010年に発見した「プラズマ乳酸菌」は他の乳酸菌と異なり、免疫の司令塔を活性化させることが特徴である。
2021年の関連売上高135億円(予定)を2027年には500億円へ、事業利益率は20%を目指している。
現在、年間14万トンの生産能力を2023年には倍の28万トンに増強を計画している。
〈Thoi Dai/REUTERS/日本経済新聞〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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