JICA、実習生がブローカーを回避できるサイトを開設へ

投稿: KilalaAug 3, 2022

法外な手数料を請求する悪徳ブローカーから技能実習生応募者を守るためのウェブサイトを立ち上げる予定である。

ⓒ VientnamNews

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国際協力機構(JICA)によるこのウェブサイトは、ベトナム国内の実習生募集に関するすべての情報を掲載する予定だ。応募者は情報を閲覧し現地機関を通じて応募する。

この技能実習生制度は深刻な労働力不足に直面している日本にアジアの若者を呼び込む方法としてつくられたが、実習生とベトナム教育機関との間に介在するブローカーによって悪用されてきた。そのため実習生の中には来日前から多額の借金を背負っている人もいる。

新しいウェブベースのジョブマッチングシステムは、来年4月以降に試行され2024年に本格稼働する予定で、実習生の募集要項だけでなく勤務地や賃金、休日などの情報も掲載される予定。
現在、応募者はブローカーに手数料を支払い教育機関に応募する人もいるが、今後はウェブサイトを通して直接ベトナム政府承認の教育機関に応募することができる。

ベトナム人実習生の約17%がブローカーを利用して実習生になり、一人当たり平均44万6000円を支払っている。

また、このウェブサイトでは実習生候補者が教育機関に支払った費用を記録し、ベトナム政府は教育機関の請求額を監視し、実習生が不当な支払いを強いられていないか確認する。
ただし、ベトナムには500もの教育機関があり、日本の新制度を利用するかどうかはその教育機関の判断に委ねられる。
また、実習生からの苦情に対応しこの制度の透明性を促すことが期待される。

2021年末時点で、日本には約27万6,000人の外国人実習生がおり、そのうちベトナム人が58%を占めている。
実習制度終了後、帰国しない実習生が7,100人もおり、そのうちの60%以上がベトナム人である。

外国人実習生の半数以上が借金を平均54万円抱えて来日している。
ベトナム人の場合、その割合は8割を超え平均67万4000円の借金を抱えている。

〈VietnamNews/NikkeiAsia〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。

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