在ベトナム米国商工会議所(AmCham Vietnam)の調査によると、多くの米国企業はパンデミックによって大きな影響を受けているものの、大多数の企業はベトナムからの生産拠点移転を望んでいないことが明らかになった。
8月25日の時点で、回答者の13%が自社の企業は操業を停止している、50%近くが通常の生産能力の50%以下で操業している、20%は51~75%の縮小をしていると回答した。
懸念事項としては61%が道路封鎖などの省間の移動規制、24%が必須製品への理解不足と回答している。また、省によって政策に一貫性がないことも深刻な混乱につながっているという。
このような課題を受けて、回答者の20%はすでに一部の生産拠点を移転し、16%は検討中だ。しかし、66%は他国への移転を検討すらしていないという。これは、米国企業のグローバルなサプライチェーンにおけるベトナムの重要性が高まっていることを表している。
今後の操業再開に影響を与える重要な課題としてワクチン接種と輸送手段の制限を挙げている。
ワクチン接種状況は約50%が少なくとも1回は受けている。
一方、在ベトナム欧州商工会議所(EuroCham Vietnam)が193人の回答者を対象に行った調査では、直面する最大の課題は社会的距離規制による輸送や物流の難しさと政策の一貫性の無さを挙げている。また、労・食・住を工場内で賄う滞在型での操業は労働者が家に帰りたがり、コストも掛かり過ぎるとして長期的な策ではないとみている。
新型コロナウイルス対策の影響のため、すでに18%企業が一部の生産拠点を他国に移しており、16%が検討しているという。
在ベトナム欧州商工会議所会長のアラン・ケイニー(Alain Cany)氏は社会的距離規制措置や移動手段の制限が長引けば、新規投資プロジェクトは難しくなり、企業は移転を検討する可能性があると述べた。
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