石油・ガス価格の高騰により、多くのベトナム企業が商品やサービスの料金改定を余儀なくされており、多くの専門家が今後ベトナムで高インフレが起こる危険性を警告している。
ここ数週間の世界市場の価格変動や国内供給の不安定さを受けてベトナムでのガソリン価格は先週、史上最高値に急騰した。
これは今年に入ってから6回目の燃料価格上昇となった。
そんな中、多くの地元企業が価格上昇した原材料に頭を悩ませている。
必需品も値上げ
エースコックベトナムはコスト上昇をカバーできなくなったため、多くの製品で10%の値上げを実施した。
食用油製品も大幅に値上がりし、一部のブランドでは新型コロナ流行前と比較して小売価格が135%となった。
テト(旧正月)休み以降、化粧品2〜10%、乳製品5%の値上がりを記録した。
飲料製造のための材料を提供する企業は、4月中旬から販売価格を調整し現行水準より25%上昇させるという。
ホーチミン市ゴム・プラスチック製造業者協会の副会長によると800〜900ドル(約9万5000~10万7000円)/トンだったプラスチック原料の価格が1300ドル(約15万4000円)/トン程度まで跳ね上がり、今後も上昇すると考えられている。
原材料の高騰と供給の少なさから、3月末から4月初めにかけて最終製品の価格が上昇すると予想される。
インフレのリスク
ベトナム経済戦略研究センターの所長は、燃料価格の変動がさらに多くの商品に影響を与えることは間違いないとしている。
ベトナムの2月のインフレ率は前年同期比1.4%上昇したが、これは主に輸送費が前年同期比15%上昇したことが原因である。
新型コロナ対策に巨額の支出を行った現在、政府は財政政策と金融政策の両方を用いて、インフレを抑えるのに苦労する可能性がある。
現在のインフレ率はかなり高いとし、インフレ率が月1%を超えたらマクロ経済が不安定になると指摘している。
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