ヌクマム(Nuoc Mam/魚醤)は、ベトナム料理に欠かせない調味料であり、統計局(GSO)は昨年、一人当たり年間3.9リットルのヌクマムを消費したと発表している。
しかし、生産者が需要に追いつこうとするあまり原料乱獲が危惧されている。
計画投資省の報告では、昨年のベトナムのヌクマムの生産量は約 3 億 8000 万リットルに達した。
ヌクマムの生産に関わる仕事は、1万人の生産者と数百万人の漁師、貿易業者、塩製造業者の雇用を維持している。
水産協会傘下の養殖・持続的漁業国際協力センター(ICAFIS)のディン・スアン・ラップ副所長(Dinh Xuan Lap)は、ベトナムはこれまでに13の自由貿易協定に調印している。
これらの協定は、地元企業や魚醤加工業者とって事業を拡大する機会であるが、様々な改善策を取らなければチャンスを逃してしまうという。
現在、アジア諸国が54%、オーストラリアが18%、ヨーロッパ諸国が13%、米国が13%に輸出をしている。
国内に1,500のヌクマムメーカーがあり、そのうち35社が輸出用の魚醤を専門に製造しているが、その多くは食品衛生・安全条件がまだ十分に確保されていない。
さらに、ヨーロッパに輸出される水産物及び水産物由来のものには、IUU漁業(Illegal, Unreported and Unregulated漁業/違法・無報告・無規制に行なわれている漁業)の証明書が必要とされている。
しかし、沿岸付近のベトナム漁船には、漁船監視システムなどIUU規制に従った設備が十分に設置されていないうえに、漁業資源は環境問題や気候変動によりますます枯渇している。
ラップ副所長はヌクマム産業を発展させるために、乱獲をなくして水産資源を持続的に保護・開発し他の水産資源を見つける必要があります。
また、水産物の生物学的特性を研究し、産卵場所、繁殖場所、季節を特定し、水産資源を保護することに力を入れるべきだと訴えている。
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