個人経営を脅かす薬局チェーン

投稿: KilalaMay 27, 2022

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ⓒ VietnamPlus

大手企業チェーンが市場支配力を拡大し、個人経営の薬局が疎外される懸念が高まっている。

5月16日時点でベトナムの大手医薬品小売業者3社が1,962のチェーン店を所有している。
その内訳はファーマシティ(Pharmacity)が1,088店舗、ロンチャウ(Long Chau)が581店舗、アンカン(An Khang)が293店舗となっている。

ファーマシティは2025年までに5,000店舗以上、ロンチャウは年末までに800店舗、アンカンは6月下旬までに約400店舗への拡大を目指している。

薬局チェーンの急成長は個人で薬局を開くことを計画していた多くの薬剤師の頭を悩ましている。
ある薬剤師は「あまりの競争の激しさに自分の薬局を持つという夢を打ち砕かれてしまった」と落胆している。

しかし、すべての薬剤師が悲観しているわけではない。
ある薬局の経営者は、自分たちの強みを知っている個人経営の薬局は市場でニッチを切り開くことができるという。 
「個人経営は店舗を構えている点でかなり優位性がある。経営者はいつでも顧客の相談に乗ることができ柔軟な対応が可能だ。また、アプリケーションやブランド名には興味がなく不眠症や腰痛の愚痴を辛抱強く聞いてくれる薬剤師を求める高齢者層の存在は注目すべきである」

FPT Retailの会長も同じ見解を示している。
「すべての市場関係者に十分な成長の余地があります。ベトナムには約57,000の薬局がありますが、ファーマシティ、ロンチャウ、アンカンなどの大手企業は3,000未満しかなく、その割合はごくわずかです」と話す。

ベトナムの65歳以上の高齢者が2050年までに人口の約20%に達すると世界銀行が予測していることもあり、ヘルスケアや医薬品に対する需要は今後着実に増加し、急成長しているこの業界に新たな刺激を与えることになる。

〈VietnamPlus〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。

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