W杯最終予選初戦に万全の体制で挑む

初めてFIFAワールドカップ最終予選に進出し、東南アジアではタイに次いで2カ国目の快挙を成し遂げたベトナムは、アジアサッカー連盟(AFC/Asian Football Confederation)からグループBで未知数の存在と見られている。この10年間、日本を除いてグループ内の国と対戦したことはない。

9月3日午前1時(ベトナム時間)に行われる初戦のサウジアラビア戦に向けてメンバー全員が万全の体制で臨む。
この日にまでにチームドクターは選手の健康を守るための対策を講じ、コーチは時差に合わせた活動計画を作成し、さらにサウジアラビアの湿度と暑さに適応するトレーニングを選手たちは行ってきた。

8月30日、サウジアラビアの首都リヤドで行われた記者会見で、ミッドフィルダーでチームの大黒柱であるグエン・クアン・ハイ選手(Nguyen Quang Hai)は、「大陸の強敵とのアウェイ戦ですが、自信と団結力がベトナムの強みになるでしょう」と語り、試合での得点を目指して全力を尽くすことを誓った。

このクアン・ハイ選手に加え、ストライカーのグエン・ティエン・リン選手(Nguyen Tien Linh)とディフェンスの中心でキャプテンであるクエ・ゴック・ハイ選手(Que Ngoc Hai)の3人は、この予選で輝きを放つとAFCから期待されている「ニュー・ゴールデン・ジェネレーション」の選手だ。

キャプテンのゴック・ハイ選手は、FIFAのインタビューで「私たちは、このステージにたどり着くまでに、いくつもの厳しい試練を乗り越えてきました。それは歴史に残るものでした。ある意味ではアジアの強豪チームと戦えるこのレベルに到達するという夢を実現したのです。これはサポーターの皆様の応援のおかげです。このステージでの好成績を出し続けて、サポーターの皆さんに幸せをお届けしたいと思います」と語っている。

ストライカーのリン選手は、FIFAがフェイスブックに掲載した特別ポスターで、リオネル・メッシ(アルゼンチン)、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、ネイマール(ブラジル)、ジョルジーニョ(イタリア)、キリアン・ムバッペ(フランス)、エルリング・ハーランド(ノルウェー)などの世界を代表するスター選手と肩を並べている。
これはリン選手にとって栄誉であると同時に期待されている証でもあり、選手やサポーターの気持ちを盛り上げている。

9月7日には国内のミーディン国立競技場で、オーストラリアを迎え撃つことになっている。