日本人観光客を案内していたツアーガイドのホー・チョン・ティエンさん(Ho Trong Tien)は、日本人はオンラインツアーの需要があることを知り日本人のビジネスパートナーと協力してツアーの準備をし始めた。
さらに多くの観光客がベトナムの民族の文化的アイデンティティを知りたがっていることも分かった。
デバイスのテストとコンテンツの準備に2カ月を要し、Zoomでツアーを運営することとした。
日本のパートナーがツアーの設定や参加者の手配を担当し、ティエンさんは観光客に紹介する新しいコンテンツの作成を担当している。
まずは、日本人旅行者に喜ばれていた南部ドンナイ省ビエンホア地区のザボン農園を訪ねるツアーを行い、他の地方でも展開していった。
そんな中、転機が訪れたのはハノイとハロン湾のツアープログラムを行っていた時だった。
ちょうどそのころ、新型コロナのパンデミックが起こり、ホーチミン市に帰れなくなったため、北部に留まりハザン省(Ha Giang)を中心とした多くのオンラインツアーの作成に乗り出した。
ハザン省の人気の観光スポットやそばの花畑をツアーに組み込み10回ほど実施した。
通常、月に1回、約90分の長い集中ツアーと約45分の短いツアーを行い、料金は3,000~6,000円となっている。
各ツアーは、ベトナム人ツアーガイドと日本人のお客様との交流を確保するために、10人から最大15人までの観光客のみを対象としている。
ティエンさんはオンラインツアーの実施について、対面式のツアーとは異なりより難しいものですという。
限られた時間で紹介をしなければならないので、事前に内容や原稿を入念に準備し時間を無駄にしないようにしなければならない。また、安定したインターネット環境でしか開催できないという条件もあります。
山や洞窟にご案内している時には、急にインターネットが使えなくなる時もあるので事前に動画を用意しておく必要もありますと話す。
ハザン省を訪れる魅力は、風景、棚田、祭り、地元民族の文化的アイデンティティ、特に衣装に施された刺繍模様の見事な美しさだという。
その魅力を理解しより多くの時間をかけて、現地の民族の伝統的な衣装を説明たことは日本の観光客を惹きつけたことの一例である。
素晴らしい風景や民族コミュニティの独自の文化的アイデンティティを紹介するツアーは、多くの日本のお客様からオンラインなのにリアルに感じられることが素晴らしいと好評を得ている。
これらのツアーが成功し評判となって以来、ティエンさんはハザン省観光局と協力して、日本人観光客や他の国々にハザン省のイメージや伝統的な価値を広めることを目的としたオンラインプログラムを作成するようになっていった。
そして同局の支援を受けて、2021年10月中旬に棚田をテーマにしたプログラムと、2021年11月末にそばの花の季節とルンクー(Lung Cu)の少数民族ロロの祭りをテーマにしたプログラムを実施した。
さらに、今月にはモン族(Mong)の伝統料理や錦織、特別な農産物や薬草がある地元の庭園を特集した2つのプログラムが行われる。
オンラインツアーは、ハザン省に観光促進のための新しい方法を提供しただけでなく、旅行会社が新しい活動を構築するのにも役立ちました。国内の他の観光地にも普及させるべきですとハノイ旅行協会会長は強調している。
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。