ここ数カ月、ハノイに拠点を置く日系企業FCC VIETNAMでは1,300人の従業員がフル回転で仕事に取り組んでいる。
新型コロナが落ち着き主要輸出先の米国から多くの注文が入るようになったという。
同社はスズキやヤマハ、ホンダ、米国市場向けに自動車用クラッチやその他のスペアパーツを製造する3つの主要工場を持っている。
昨年11月には生産を拡大するために最新鋭の旋盤を多数導入した。さらに投資やビジネス活動の機会が増えると予想される今年も多くの機器を導入することを考えている。
先月、日本貿易振興機構(JETRO)は、ベトナムの700社を含むアジア太平洋地域の20近い市場で活動する4600社の日本企業の参加による調査報告書によると、新型コロナの影響が投資の妨げになっていないことが分かった。
ベトナム計画投資省によると、日本はベトナムの19の産業と分野に投資しており、主に加工製造業で、4,800以上の有効なプロジェクトが登録されており、641億3000ドル(約7兆5920億円)が投資されている。
回復の兆し
経済分析・予測を提供するFocus Economicsによると、2021年第4四半期に経済が急回復した後、製造業からの強い生産に支えられた成長が再び見られ、その勢いは2022年も続く可能性が高いという。製造業の生産高が改善する中、1月の工業生産の伸びは堅調に推移した。
GDPは2022年に7.2%、2023年に7%拡大すると予想している。
今後、パンデミックの沈静化と関連規制の緩和により、2022年の工業生産は加速すると予想される。
ベトナムは、米中貿易摩擦により中国からの移転を検討している企業を含め、製造業企業にとって魅力的な低コスト拠点となっている。
工業生産高は2022年に10.5%成長し、先月の予測から2.1%ポイント増加し、2023年には8.3%拡大すると予測している。
米国、欧州の見通し
米国とASEANの経済関係をサポートするUS-ASEAN Business Council(USABC)とベトナムに進出している50社の米国企業の代表者は、行政手続きの改革と投資環境の改善におけるベトナム政府の大きな努力を高く評価し、彼らは同国での事業を拡大することを約束しているという。
投資計画省によると2022年2月20日現在、米国の投資家はベトナムで約1,150の有効なプロジェクトに103億3000ドル(約1兆2230億円)を登録し、米国は東南アジア諸国における11番目の外国投資家となった。
ベトナムにある1,200社以上の欧州企業を対象に実施されたビジネス環境指数(BCI)は、昨年の第3四半期から42ポイントも上昇した。
BCIは依然としてパンデミック前のピークを下回っているが、これは市場に自信が戻りつつあることを示す明確な証拠であると在ベトナム欧州商工会議所(Euro Cham)は述べている。
欧州のビジネスリーダーの約58%が、2022年の第1四半期に経済の安定と成長を見込んでおり、楽観的な見方が8ポイント上昇した。また、回答者の約43%が今年第1四半期に投資を増やす予定だという。
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