栃木―ずっと変わらない場所

Bài và ảnh: Đông Vy Jun 13, 2018

栃木県というと、日光が最も有名な観光地でしょうか。日光には、中禅寺湖、華厳の滝、世界遺産で有名な日光の社寺があります。なかでも、豪華絢爛な東照宮は、見逃せない観光名所となっており(Kilala10号で特集していますので、ぜひご覧ください)、栃木県を巡るツアーの大半が、日光に多くの時間を割いているのも頷けます。ですが栃木には、日光以外にも必見の観光スポットがあるのです。Kilala編集部は、今回の栃木訪問の際に、まだあまり外国人観光客には知られていない観光スポットに行ってきました。どちらも、長い歴史があり、悠久の美しさを感じられました。

あしかがフラワーパークにある樹齢150年の藤

あしかがフラワーパークにある樹齢150年の藤
(Photo: Ashikaga Flower Park)

Add: 607 Hasama-cho, Ashikaga, Tochigi 329-4216

URL: www.ashikaga.co.jp (Japanese, English)

藤(英語でWisteria、ベトナム語でHoa tu dang(ホアトゥダン)と言います。)は、植物が好きな人なら誰もが、知っている花です。マメ科の植物で、古い幹に生えた枝に、紫や白の花を咲かせます。藤のアーチの下を通ると、大昔にタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。まさに、一生に一度は行っておくべき観光スポットでしょう。4月末から5月頭に、350本ある藤が、一斉に花を咲かせます。この藤の樹齢は150年にもなり、アーチの面積は1,000㎡と広く、そして映画『アバター』に登場する「魂の木」ともよく比較されることも、多くの人々から注目される理由です。また、2014年には、米国メディアCNN主催の「世界の夢の旅行先9カ所」に選出されました。藤の他にも、2,500本のバラ、5,000本のツツジなど様々な植物が植えられているため、一年中、観光客が絶えない場所となっています。

日本最古の学校

足利学校
(Photo: Dong Vy)

足利学校

(Photo: Dong Vy)

Add: 2338 Shouhei-cho, Ashikaga-shi, Tochigi 326-0813

URL: www.city.ashikaga.tochigi.jp/site/ashikagagakko/

古い敷地内にある石畳の先には、足利市が誇る、足利学校があります。公式文書によると、この日本最古の学校は、1410年に領主 上杉憲実により建てられました。これまで何度も修復され、今もなお、校内には日本様式の庭、図書館、男子学生が使っていた畳の教室があり、創立当初から変わらぬ外観を残しています。入館料の420円を払うと、「入学許可証」がもらえます。なかでも、最も印象的なのは、校舎の外や教室に設置されたバケツです。バケツの中に水を入れ始め、8割以上入ると、バケツはひっくり返り、こぼれてしまいます。足利学校のガイドさんから、このバケツに込めた「貧欲になることは、目標に対して少しも努力をしないのと同じくらい良くないことだ。」という教訓を教わりました。この教えを聞くだけでも、入館料以上の価値はあるでしょう。

大谷石地下採掘場跡のライトアップ

大谷石採掘場跡
(Photo: Dong Vy)

Add: 909 Oyamachi, Utsunomiya, Tochigi, 321-0345

URL: oya909.co.jp (Japanese)

栃木に行くと、茶色の縞模様が入っていて、柔らかい土のように見える、珍しい石を見かけることがあります。これは、大谷石と呼ばれ、火山で噴出した溶岩と火山灰によって形成されています。宇都宮市の大谷町は、世界で唯一の大谷石の産出地です。この大谷石採掘場跡は、採掘の作業が終わりを迎えた時代から、資料館として使われています。こちらの広さは2,000㎡、地中30mの所にあり(一番深い所は60m)、気温は一年を通して約5~8℃となっています。地下空間にいると、ピラミッドのなかに入ったような感覚になります。こちらは、採掘に関する資料や技術を展示しているだけではありません。大きな石で囲われ、ライトアップされた採掘場は、新車発表会、映画の舞台、結婚式の「教会」として使われるなど、様々な分野の芸術家からも、注目を浴びています。観光客が、映画のロケ現場に遭遇することも度々あると聞きました。


330年続く酒蔵

330年続く酒蔵
(Photo: Dong Vy)

Add: 488 Tajimacho, Sano, Tochigi 327-0031

URL: sakekaika.co.jp (Japanese)

お酒は、日本の名産品です。栃木県にある、1637年創業の蔵元「第一酒造」のお酒は、一口飲んだだけで、味の奥深さに感動してしまいます。お酒の醸造には、精米機を使い、玄米から磨いていく工程があります。この段階で、米の粒が小さければ小さくなるほど、その米で作ったお酒は高価になります。私たちは、65%(精米された後に残った米の割合)と35%(こちらで一番な高価な酒)の2種類の精米度合が異なるお酒を試飲しました。小さなグラスに入ったお酒は、上品な甘い香りがし、渓谷の川の流れや、青々とした田園といった春の栃木の景色をも連想させます。こちらの酒蔵が、この20年間、由緒ある賞を11回も受賞してきたのも納得のおいしさでした。

DONG VY/ kilala.vn

訂正とお詫び】 
本誌19号32~33ページの掲載記事において誤りがありました。 訂正させていただくともに読者の皆様にはお詫び申し上げます。

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