日系企業でキャリアアップするための品性

Bài: Inako/ Hình ảnh: PIXTA, nhân vật cung cấpOct 10, 2018

日系企業で働くとき、自分の能力や知識が気になりますが、さてあなたの価値を決めるものとは本当はどのようなものでしょうか?Kilala編集部は、ホーチミン市人文社会科学大学で行われた「将来の扉を開くための品性と能力」という講演会に参加し、講師であるモラロジー研究所の藤井大拙氏から有益な情報を得ることができました。


藤井大拙氏

モラロジー研究所 企業センター副センター長・藤井大拙氏主な著書:「サービス・マーケティング原理」(白桃書房)など。


幸せに向かう船の舵

まずは、人それぞれの人生を、幸せという最終目的地に向かっている船旅に例えてみましょう。あなたはその船を操る船長です。船のモーターとして備わっているのは知識や体力、金力、権力などの自分が持っている「能力」です。しかし、いくら優れたモーターを持った立派な船でも、舵先が悪ければ、正しい方向に導けないでしょう。日本人にとっては、仁愛や誠実、寛容という良い心を基盤にした「道徳的品性」がその舵であると言っても過言ではありません。さらには、他者に対して自己犠牲をいとわないという美しい行為もその一例です。

日本のビジネス業界では、ある会社の経営が順調に進むかどうかはその社員のモラルがきめ手となります。何より良い心を持った人は、周りの人への喜びや安心感、満足感を常に与えてくれます。そうした人は周りからおのずと信頼やサポートを得ることができ、会社との良い関係を長く維持することができるはずです。その昔、第二次世界大戦後の日本は、目覚ましい経済発展を遂げ、安定成長期へ転換できました。その背景には、こうした道徳的品性に基づく「信頼」「信用」が大きな役割を果たしたと考えられます。


道徳教育が日本の学校の必須科目に

「道徳」が日本の小学校で2018年、中学校で2019年から必須科目となります。これは日本の教育関係者による賢明な政策と言えるでしょう。なぜこの時点で実施するかといえば、経済学者の西村和雄氏と共同者たちが『基本的モラルと社会的成功』という研究論文を発表した頃まで遡れます。ここでの調査結果は日本で大きな話題となりました。

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道徳的品性は、人それぞれの人生と成功を左右するとされています。

西村和雄氏たちは「企業活動にとって信用が重要であれば、高いモラルを持った労働者は、労働市場において相対的に高い市場価値を持つ」という仮説を検証するため、「幼児期になされた基本的な道徳教育が、その個人の成人後の労働所得に与える影響」を調べました。具体的には、日本の労働者9万人を対象に、平均所得と子供の頃に教わったモラルについてを調査し、挙げられた8つの基本的なモラルの中から、以下の4つのしつけが労働市場で評価する際に重要であることを明らかにしました。

-うそをついてはいけない

-他人に親切にする

-ルールを守る

-勉強をする

興味深いのは、この4つの基本的モラルをすべて持った人の平均年収は、調査当時のお金で約479万円、1つでも欠けている人は約415万円、1つも持たない人は393万円という結果になったことです。この年収と勤務年数をかけ算してみれば、非常に大きな差になります。

このようなことから道徳的品性は、人それぞれの人生と成功を左右し、日本の優先すべき教育政策とされつつあるのです。


品性を高める方法は?

毎日の生活の中で、「どの人からも学ぶ」、「学んだことを実践してみる」、「反省する」、「出会った人や自分に気づかせてもらったことにすべて感謝する」ということを繰り返しましょう。また、「素直な心」、「謙虚な心」、「誠実な心」の三つをこころがけて行動することも大事です。

能力アップだけでなく、道徳的品性を日々身につけましょう。


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