ベストスピリッツに選出されたジンブランド

総合情報サービス会社Bloombergが発表した世界のベストスピリッツガイドでは、ベトナム初のジンブランド「Sông Cái」が選ばれた。

このジンを製造するSong Cai Distilleryは、メコン川のデルタ地帯で持続可能な農業を展開するために移住したベトナム系アメリカ人、ダニエル・グエン氏（Daniel Nguyen）によって2018年に設立された。

ダニエル氏はジン作りのために、地元の70以上の家族と協力し、在来種のボタニカル(草根木皮)や穀物の保存と採集を行っている。
これらの原料は、ターメリック、ペッパー、ドライグレープフルーツの香りがする、スパイスの効いたジンの骨格を形成する。

製造するジンは２種類あり、北部の高地で採取した野生植物を使ったドライジンは華やかでクリーンな味わいなためマティーニをより一層素晴らしいものにさせる。

メコンデルタの花やかんきつ類と北部の野生植物を融合させたフローラルジンはフレッシュな味わいでロックで飲むのがおすすめだという。

「Sông Cái」とは、母なる川、生き方を意味しており、このブランド名を通し蒸留所がコミュニティ全体を育む主要な水源、精神的な羅針盤、そして川沿いに住む人々の故郷になるようにと願いが込められている。

同社はベトナムの精神的・文化的アイデンティティである女神崇拝に象徴される強い女性の長い伝統を称える一方で、先住民のコミュニティを含む多くの女性のための雇用も創出している。
管理職の約75％は女性で占められており、蒸留所スタッフの60％以上は、私たちが植物原料を調達しているコミュニティ出身の先住民女性である。