多くのブランドが新たな素材を探すのに苦労している一方で、リサイクル素材を使うというコンセプトを持つデザイナーも多い。
ベトナムでは、古いジーンズをリサイクルしてユニークなアクセサリーを作ることが、近年、若者の間で新しいトレンドになっている。
ニンビンに住むファム・ミン・ヒエン(Pham Minh Hien)さんもジーンズのリサイクルに取り組むひとりだが、その理由はジーンズを生産するには多くの水を要し、膨大な二酸化炭素を排出すると知ったからだ。
高校時代にリサイクルファッションと出会い、今では「ミニ・ジーンズ・バッグ」を作ることがヒエンさんの趣味になっている。約30分で出来上がり、丈夫で便利なので携帯電話や充電器、小さな化粧品を入れるのに重宝しているという。
ハノイに住む29歳のテーラー、マヤ・ブイ(Maya Bui)さんも、ジーンズの生地をリサイクルすることについて同じ考えを持っている。
ファッションスクールに通っていた頃から、エシカルファッションやサステナブルファッションに興味を持ち、古着を活用したアイデアを思い付いたという。最近は古いジーンズでコルセット作ったところたくさんの称賛が寄せられた。
大学で電子工学と電気通信をブイ・ティ・キム・ガン(Bui Thi Kim Ngan)さんは、本業の傍らファッションへの夢と副収入を得るために自宅でハンドメイドのバッグを作っていたが、今では本業を辞め夢の追求に専念し成功を収めている。
始めは贈り物としての小さなバッグを作っていたが、手提げバッグが好評を得て、今では大量生産して販売するようになった。さらにはバックパックや財布など種類を増やしている。
生地の調達にはジーンズをリサイクルバッグと交換するというアイデアで安定して手に入れることができるようになった。このアイデアはオンラインコミュニティでも注目され、ガンさんのブランドはますます有名になっている。
サステイナブルファッションの非営利団体「Sustain Your Style」によると、ジーンズ1本を生産するためには7,000リットルの水が必要で、これは人間が7〜8年で飲み干す水の量に相当するという。
専門家の計算によると、1本のジーンズは3回の着用と1回の洗濯のたびに、44gの炭素を環境に放出し4年間で約416kgの炭素を排出されるとみられる。
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